【ダイの大冒険】43話「最強剣激突」感想

【ダイの大冒険】43話「最強剣激突」感想

勝利には痛みが伴う。

フレイザード同様『魔炎気』を使うあたり、やはり生みの親。

しかしハドラーにとっての勝利はダイを殺すことではなく、ダイを上回ること。

まだ生きていて欲しいと願うハドラーであった。

 

43話「最強剣激突」

魔法も使える超魔生物。ザムザで恐ろしさを知ったが故に、そのバージョンアップは鬼気迫るものがある。

が、それすら今はどうでもいい。

重要なのは精神がかつてのハドラーと違うこと。

地位や名誉を捨てたかつての魔王に慢心は無い。

 

作画も凝ってた。覇者の剣を出すところとか、飛行前のパーツとか、細かく動いてて驚いた。原作をアニメーションにしたって感じ。個性が出たね。

 

超魔爆炎覇

やってることは竜闘気と多分おんなじ。

エネルギーを剣にまとわせぶった斬る。行動が似ているだけに自力の差が明白に。

鬼岩城で大地斬のとんでもない威力が披露されたのに、今やアバンストラッシュすら効かない。

これぐらい時期だよね、アバンストラッシュの価値が下がるのって。未完成のストラッシュでハドラーを撃退した頃が懐かしい。

 

卑怯者扱い

ポップがダイを抱えて逃げるんだけど、これね、すごく面白いシーン。

ダイの大冒険って卑怯な行いは敵がするものなんだけど、だからピロロに「卑怯者」って言われるのはよくよく考えてみるとおかしな話なんだけど、でも違和感があんまり無いんだよね。

要はポップのこの行動はハドラーの覚悟を踏まえると卑怯に見えちゃう。

一騎打ちに水を差すのは敵だったら普通なんだけど、アバンの使徒が取る行動には見えない。まあ助けなかったらダイはやられていたのだろうから、ポップの行動は間違いではないと思うんだけど。

この矛盾を解消するかのように、後にポップが割って入ろうとした際にはダイはそれを拒否する。

そしてキルバーンはアバンとの一騎打ちの際にジャッジに割って入らせる。

これがこの作品における正義と悪の差。

 

しかしザムザはお手柄だよね。

超魔生物の完成に、覇者の剣。どちらが欠けていてもダイには勝てなかったんじゃあないか?

 

 

©三条陸、稲田浩司/集英社・ダイの大冒険製作委員会・テレビ東京 ©SQUARE ENIX CO., LTD.