【ジョジョの奇妙な冒険(ファントムブラッド)】第2話「過去からの手紙」

【ジョジョの奇妙な冒険(ファントムブラッド)】第2話「過去からの手紙」

物語は7年後、1888年。

父の病、暴かれるディオの本性、偽りの友情、スピードワゴンに石仮面。怒涛の展開だ。

 

アバン~オープニング

切り裂きジャックの布石がアバンで。

凶悪さはこの作品では悪。つまりはディオ側に立つことがこの時点で予想できる。

 

そしてオープニングのこのビートッ! ジョジョの為の歌詞、そして3Dをいかした演出ッ! 今見てもすごくいい!

展開通り、原作を知っている人がより楽しめる見せ方、この流れは3部まで続く。

 

7年後のふたり

ジョジョがものすごく逞しくなっていた。ある意味ジョジョはディオに引っ張られていたんじゃあないか?

嘘の友情とはいえ、ディオに負けたく無いという意思はあっただろう。

 

このカットが面白い。

勝利への貢献度は互いに同じぐらいなのだが、ジョジョは汚れていて、ディオはまったく汚れていない。

 

ジョースターの血筋って探究心あるよね。

知らなくてもいいことを知っちゃう奴もいるけど。

 

ジョジョはこれがスゴく嫌なんだよね。

ディオが養子だからというより、この時点で彼の邪悪さを感じ取っている。ただ証拠はないし、持っている感覚を言語化できない。

 

この感覚が重要だった。

早めに気付いていれば、父親の病状もあそこまで酷くはならなかったかもしれない。

とはいえ友情を感じていないというジョジョの直感は鋭いといってもいいのだろう。ジョジョ以外にディオに違和感を抱いているものはいないのだから。皆が信頼している以上はどうしようもない。

 

そしてこの顔である。

悪人にしか見えんのだけどな。放送時に「父親、節穴過ぎるだろ」ってコメントが結構あったんだけど、どちらかというとお人好しって感じなんだろうね。ジョジョに厳しく接していたのも結局は彼の為だったわけだし。

ディオが父親の前で笑っている姿は割とおぞましい。

 

ひっそりと石仮面の秘密について調べるジョジョ。母が遺したものという設定はアニメオリジナルだった気がする。

結果論で物を言うと、ディオがこのことに気付いてたのは不運だった。

 

僕は父を――ジョースター家を守るッ!

しかしジョジョはこの7年で偽物とはいえディオの性格――プライドの高さを知っていた。
そしてディオは精神的にはまるで成長していない。ブチギレたことで7年間あたためていた計画が台無しである。

 

この絵も面白い。盆を持っていたんだけど、こうなる前にディオは盆を置いてるんだよね。

つまり呼び止められた時点で、争う可能性を考慮していたことになる。

 

証拠がないから何もできない。

が、彼の誇りを利用することはできる。

 

ジョジョの父親とディオの父親の症状は同じ。

故に犯人はディオである可能性が非常に高い。

と同時に彼は父親を憎んでいたことがわかる。だから誓うことができないのだ。

 

親指! けどさすがに二度目は食わなかったね。

おそらく7年振りの親指だったのだろうけど。これは思うにディオが7年前と変わっていないことを示唆しているのだろう。

 

そして犬も君が殺した。

 

スピードワゴン

3部とか4部、6部などから読み返すと割と感動する。こいつがスピードワゴン財団の創始者か、みたいな?

声が渋くてよかった。ただ帽子は何度見ても謎武器過ぎる。

「紳士」というワードがここで出るのが良かった。ジョジョの理解者になるべくしてなった。

 

ディオと石仮面

酒! 飲まずにはいられないッ!

荒れちゃってるね。酒はディオにとって過去を想起させてしまう。あの屑と同じことをしていることを否が応にも感じてしまう。

これは推測だけど、おそらくディオはジョジョが帰ってくると予感していたのだと思う。そういったシーンもモノローグもないけどそんな気がする。信頼とは無縁だけど、それでもジョジョを認めていたんだろう。

 

石仮面の効果がここで初めて明らかに。

いや、強すぎんでしょ。波紋使えても勝てる気しねーわ。常人だったらパンチの衝撃波だけで死ぬんじゃねえの?

 

まとめ

石仮面の効果はディオが予想したものではなかった。ある意味ではパワーアップアイテムなのだが、リスクも感じさせるものだ。

太陽という弱点もそうだし、意思の弱い人間だと理性を失う可能性もある(ように見える

展開的には良くも悪くてもジョジョが良い奴過ぎた。証拠が無いからディオを捕らえられないというのはあまりも呑気だ。

彼の邪悪さに気付いた瞬間から、手にしたものが毒であるとわかった時点で、実力行使に出るべきだった。

だからスピードワゴンの言う「あまっちょろい」はとても正しい。

が、だからこそ信頼できる友や仲間ができる。過程や方法はやはり重要なのである。

 

父親のジョジョを見る目は確かだったんだけどね。

なぜディオの邪悪さには気付かなかったのか。

 

 

(C)LUCKY LAND COMMUNICATIONS/ 集英社・ジョジョの奇妙な冒険GW製作委員会