ターミネーター3は再評価されたがそれでも無理
- 2021.06.12
- 映画
映画は初動が大事。
なによりキャラクターが大事。
カーアクションは良かったんだけどねぇ。
単体では悪くない映画
いろいろ言われてるけど(悪い意味で)、単体でこの映画を見てる人のなかには良い評価をしている人も多い。
ちなみに単体でっていうのはこの場合、ターミネーター2などをあまり意識せずに、一作の映画として見た場合はという意味。
そういう視点で見ると確かにアクションや映像、ストーリーは悪くない。……いや、まあストーリーは好みによるか? バッドエンドだしね。
ただバッドエンドかどうかも見方次第で、あそこから人類が再建する未来を示唆している可能性もある。石化後の人類みたいにね。
2が偉大過ぎた
今の人達には馴染みが無いかもしれないが、2の映像美は革命的だった。液体金属の表現は特に見事。アクションも今だと普通だけど、当時は派手だった。ジェームズ・キャメロンは見せ方のバランスがとにかく上手い。
さらに結末も印象的で記憶に残りやすいのも映画としてグッド。バランスがとにかく上手い。「タイタニック」とか、個人的には嫌いだが、ターミネーター2は序盤で1作目の敵が味方になり、そこからアクションで引き込んでくるので、あとはもう手綱を上手く握るだけで面白くなる。そこが「タイタニック」「アバター」との違いだと思う。
それはさておき2が大作だったこともあり、3は始まる前から不評だった。監督が違うことも悪い意味で後押しした。
しかし新しい技術を目の当たりにしたあとでターミネーターを見返すと、あるいはそもそも当時見ていなかった人からすると『2』を重んじる理由が無いので割と素直に『3』を見れるらしい。むしろ『2』ってそんな良かったっけ? なんでそんなに評価高いの? という声も少なくない。まあ『ターミネーター2』はスゴイんだけどね。なにがスゴイって当時はああいう映画がなかったからね。”新しい”ということがスゴい。この辺は「スターウォーズ」に近い。4、5、6の凄さは最近の人には伝わりにくい。
だとしても無理
ターミネーター2が仮に駄作だったとしても、3はあまり好意的に解釈されなかっただろう。
その理由はジョン・コナーの扱いにある。
ジョン・コナーの価値はターミネーター2の時点で高く、好感度も高かった。
しかし3のジョン・コナーは過去からの成長が全く見られないし、能力もむしろ下がっているように見える(2の時点でクラッキングができるぐらい賢かった
キャラクターとしての魅力がほとんど無いので、どのみち3がヒットすることはなかったように思う。
ターミネーターは未来があり現在があるスタイルだが、ジョン・コナーが英雄であることは確定している。つまり英雄の過去を見せているのである。英雄の過去がしょぼかったらがっかりもする。ジョン・コナーのかっちょいいシーンを入れない限り成功はないのだ。
(R) Used under License. TM(C)2003 IMF Internationale Medien und Film GmbH & Co. 3 Produktions KG
-
前の記事
超合金が錆びない【週刊少年ジャンプ】27号 2021.06.07
-
次の記事
人間に憧れるローラ【トロピカル~ジュ!プリキュア】16話 2021.06.13
コメントを書く