スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け
- 2020.01.14
- 映画
思ったより良かった。クライマックス以外は割と良かった。
ファンからの批判を恐れた結果、生まれたスター・ウォーズ。
軸がブレブレで終盤まで持たなかった。監督が悪いのか、ディズニーが悪いのか。お金が集まるところには人が集まる。それが問題か。
思ったより良かった理由
批判が予想された本作。まあエピソード8が散々だったからね。そこから盛り返すのはなかなか難しい。
しかしエピソード8がダメだったことで本作のハードルは幾分か下がったのも事実。それを踏まえて見ると冒頭の戦闘シーンはカッコよく、問題をどのように解決していくのか、その期待感はとても高いものだった。
序盤から中盤にかけては危機感への煽りもよく、初期のデス・スター(エピソード4)と二度目のデス・スター(エピソード6)のような絶望感もあった。
修行を完全に終えていないレイは、ヨーダの修行を終えていないルーク(エピソード5)を彷彿とさせたし、レイアはジェダイマスターではないはずだが、マスターのように正しく導いていたように思う。
途中までは本当に7、8を上回る出来だった。
布石の回収
レイのライトセイバーをレンが手にするくだりも悪くなかった。ベッタベタだけど、オッケー。
というのもスター・ウォーズって複雑の上にある単純さで成り立ってるからね。
ある程度のわかりやすさの上で成立してるから。ああいうベタさはスター・ウォーズなら許される。
傷を治すシーンも同様。自己犠牲で逝くというのは、カイロ・レンからベン・ソロになったことへの象徴的シーンでもある。
不要な要素
ファンサービスのつもりなのか過去最高に過去作のオマージュが多かった。
こういうのは本来少ない方がいい。度が過ぎると個性の喪失に繋がる。なにより作品の軸がブレる。
ブレるとどうなるか、最後の最後で物語がまとまらなくなる。
カッコいいでしょって監督が思ってるシーンほどスベってしまう。
終盤はいろいろダメだったけど一番はカイロ・レンとのキスシーン。ディズニーかよ。 いやディズニーだけども。
レイ・スカイウォーカー
最後の最後、名前を訊かれて答えるシーンは良かった。
まとめ
BGMと音響、そして映像は良かった。暗いシーンでの戦闘シーンが地味に一番好き。
ストーリーはプロットの状態だと悪くはなかったのかもしれない。悪いのは繋ぎかな、要所要所がダメだから寒いし違和感がでちゃう、何よりファンに怒られないようにって色々盛り込み過ぎ。映画の基本ができていない。映画はシンプル・イズ・ベスト。それが基本。いろいろ盛り込んでお祭り騒ぎ? スター・ウォーズのファンはそんなにぬるくない。まあ悪くても次が出来たら見ちゃうのがファンの辛いところだけど。
総じて一本、筋の通るものが出来てないのが最大の欠点かな。
新三部作(1~3)はファンから批判されたけど筋は通ってた。だから見返すことができるし、新たな発見もある。本作にはそれがない。
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