漫画『ハイスコアガール/押切蓮介 10巻(完)』感想・レビュー

漫画『ハイスコアガール/押切蓮介 10巻(完)』感想・レビュー

10巻でフィニッシュ。

長いようで短い。いろいろあって長くは感じるけど。本編も、現実世界でも。

 

 

小春の後押し

フッた女の前でよくまあ好きな女の話できるな。

ハルオは温かい男なのかもしれないが、デリカシーが足りないね。

展開的には言っちゃあわるいけどベタ。ベッタベタ。しかしオッケーです。

 

空港へ

気付いたら全員味方。母親の後押しは当然としても、小春の発破も覚悟あるそれとしても、よくまあ全員がふたりを支えてきたなと。

ゲームのキャラクター達に助けられた先、空港での絵がいい。約束された祝福。ハルオを待っていなかった者はあの場にはいない。ここまでのふたりの道のりを知っている者が応援しないわけがないといった空気感。そこが良かった。

 

終わりというよりひと区切り

ハルオと大野の物語は読者視点では終わっている。けれど彼らにとってこれは長い人生のひとつの瞬間といった感じだった。

よくある物語だとエピローグで数年後を描く。再会するシーンであったり、家庭を持っていたり、そんな幸せなシーンや生活を描く。

しかしこの漫画は気持ちを確認し合ったところで終わってその後を描かなかった。大野のしがらみも残ったままだ。

それでも希望に満ちた終わり方だった。未来とは、心の拠り所を持つことなのだ。

 

 

免許取ってて良かった。