漫画『バキ外伝 創面』感想・レビュー
- 2019.03.22
- 漫画レビュー
ギャグとの相性いいな、花山さん。そもそも15歳って時点で面白いし。そのうえ高校に通ってたとか、もっと面白いでしょ。
木崎も上手いこと立ち回ってる。教育係として確かに優秀で、花山を立ててはいるのだが、そこがまた面白い。
真面目に過ごし、やり過ごす
全体を通して言えるのが、花山自体は模範生だし、学外であっても案外普通。あえて言うなら酒をやるとか、その程度。だけど彼の場合、普通の人がやる普通でも異常になる。異常事態になる。そこがシュール。
花山の周りは意外と静かといったエピソードがあるんだけど、そこが本作の魅力を解説しているように思う。
あとはキイチロー先生かな。まともな大人。否、まとも過ぎる大人で、非行に走る若者を更生させている。このエピソードはオチよりも過程が面白い。普通ならこういう大人は化けの皮が剥がれる偽物なのだが、彼は本物で、だからこそ花山は彼を咎めない。言い分に間違いはないと認めている。そこが面白い。花山は信念ある者、雑念のない者には対等なのである。
成績表だけでも面白い
逃げようとすると花山。それを見越して足止めする木崎。
まどろっこしい言い回しの木崎、じれる花山。
あえて無礼な口をきく木崎、怒る花山。
それも計算の内。
このやり取りがやばい。緊張感と問題の根幹のしょぼさ。そして勉強机に酒を入れているという事実。そもそも勉強机があるという現実。なにもかも面白い。
木崎の国立設定はこっちが先かもね。
まとめ
『バキ外伝 疵面』以上にギャグ。テイスト的にはエンジェル伝説に近いかな。もっともあっちは別に893でも何でもないけど。周囲が勘違いしてるところが面白いってだけで。
強さで挑む相手が哀れになる予感もあって、結果を見る前からオチが分かる。挑む方が可哀想に見えるんだよね。負けるか戦わずに負けを認めるか。この二択しかない。花山の性格を考えると子供のほうが手強いだろう。
全3巻でフィニッシュ。
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