荒木飛呂彦『岸辺露伴は動かない 1』レビュー
- 2019.03.15
- 荒木飛呂彦
ホラー要素多め。しかし好きなのは富豪村と密漁海岸。
「だから気に入った」でテンションが上がるタイプ。
結局のところ、岸辺露伴が活躍するかどうか。このシリーズはそれが全てといってもいい。
#16 懺悔室
くだらないゲームで、ポップコーンで、人生が左右される。
懺悔しているのは誰か、二段オチが良かった。
『死刑執行中脱獄進行中』にもあったので、詳しくはそっちで。
#02 六壁坂
割とホラー。
設定としてはスタンド能力ではないとする超常現象といった感じかな。登場人物は絶対的なルールを無視できない。
血が流れるところ、止まらないところが怖い。いつまで出るんだよぉおおおってなる。
#05 富豪村
荒木飛呂彦がマナーにハマり始めた頃のやつ。
これもルールが絶対なんだけど、ルールを守れたとしても住みたいかこれ? といった疑問は残る。岸辺露伴のスタンド能力が作品に生かされ始めたのもここから。面白くなり始めたのもここから(個人の感想です
「マナー」は『正しい』か『正しくないか』のどちらかです 寛容はございません
露伴がカッコ良かったが、それよりもこのセリフの方が印象的。
#06 密漁海岸
「だから気に入った」
これに尽きる。
トニオさんというより、岸辺露伴の性格がにじみ出たエピソードと言えるだろう。
密漁時に躊躇がなくなったのも、攻撃されたと感じたからだ。そこに悪意を感じたから、ならばと思い、躊躇いなく戦ったのだ。彼は善人に弱く、悪人に強い。
岸辺露伴 グッチへ行く
残念ながらカラーではない(雑誌掲載時はカラーだった
『等価交換』がきものエピソード。これを最初に読んだとき失うものより得るものの方が大きくないと活用できないと思ったが、それだとなにか犠牲が必要になっていただろう。等価交換だから露伴は無事で済んだのだろう。
締め方がコメディチックで良かったと思う。雑誌を意識したのかな。ファッション誌だったからねぇ。
2へ続く
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