『サイコロジカル(上) 兎吊木垓輔の戯言殺し/西尾維新、竹』レビュー
- 2019.01.08
- 小説、ライトノベル
7月、兎吊木垓輔を救出するため斜道卿壱郎研究施設へ。
長身のおねーさまはここで初登場。いいよね、長身のおねーさまって。ちなみに189センチだそうです。友と並んだら身長差すごいことになってそう。
歓迎ムードではない
今回は玖渚友と長身のお姉さんこと鈴無音々が同行。後者は保護者みたいな感じ。あるいはボディガード的な? 戦ってるシーンはないけど、強いのはこの時点でも分かる。
研究所は序盤の時点でなーんか感じが悪く、入るのは容易くとも出るのが難しそうな空気が漂っていた。友が天才であることを知っている者の選択肢は下に付くか、距離を置くか、敵になるしかないだろう。あとは例外で友達。部下は無いし、研究所に入れたことから距離を置くもない。例外はもっとない。
状況が不利になる要素がたっぷりと詰まった状況。別荘とか山荘とか、そういった場所よりデンジャー。『クビキリサイクル』に状況が似ている気もするけど、今回登場するのは天才ではなく天才もどきだ。
とまあこんな状況なんだけどいーちゃんと友が大垣志人をからかうシーンが面白かったりもしてね。それを嗜める鈴無さんとセットなのがポイント。
どんなプレイにも応じてあげるけど?
後に迷惑と笑いとその他もろもろを提供してくれる春日井春日。
しかしこの頃は色気とエロスで満ちた大人のレディ。
誘いに乗った人もいたのだろうね。つってもこの人、面食いっぽいので日照りも多そうだけど。
もちろん好きなキャラ。
まとめ
『上』は推理小説の良質な空気を見せた所で終了。この小説だけで評価するのはちょっと難しいんだけど『下』を読むと正当に評価できる。面白い。
兎吊木垓輔がどういったキャラクターで、彼がいーちゃんにどういった感情を抱いていたのか、そこもまた推理対象なのかもしれない。友と兎吊木の揺るぎない上下関係。それが意味するところを考えるのもいいだろう。ぱるぱる。
まあこれ単体で読むとただのうざいおっさんなんだけどね。孤島にいた未来を視ることができる占い師みたいにぐいぐい攻めてきたもんな。いーちゃんもこれにはちょっと引き気味。案外推しには弱い戯言遣いである。
志人くんもこの時点ではウザめ。境遇を知ると同情の余地はあるし、どのみちいーちゃんに言葉じゃ勝てないわけで、こいつはこいつで可哀想な奴である。ER3にも行けなかったし。これはもうノリツッコミを極めるしかないね。
太るのは体質アピールはこれが最初。後に他作品でも出てくる西尾理論。まあ合ってることもあるんだけどね。
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