【ワールドトリガーの良いところ】主人公が新技を覚えても活躍しない
- 2021.01.12
- ワールドトリガー
ワートリは少年漫画なのに少年漫画っぽくないところが良い。
なかでも一番魅力的なのが『訓練で得た技を実践で使っても上手くいかない』ところ。
普通、少年漫画って修行パートが始まると、次の戦闘で得た必殺技を決めるものなんだけど、この漫画は一切そういうことがない。
使えないものは使えない
チームでの役割を踏まえた上で、主人公はあるとき壁にぶち当たる。チーム内で一番活躍できてないのは誰だろう……って僕じゃないか! みたいな?
このままでは”上”には通用しないと考え、新たな武器を得るために奔走。……したんだけど、これがなかなか上手くいかない。というのも主人公には攻撃や防御などに必要なエネルギーのようなものが生来の気質により少なく、すべてのステータスが並以下。なのでチームに貢献するための戦法を生み出すのが難しい。攻撃力が弱いこともあって省エネで戦える為の武器が必要だと考える。
そこからは少年漫画でよくある修行パートがスタート。
師匠的な人に教わるだけじゃなくて、身近な先輩に相談したり、先輩の先輩の力を借りて特訓をしたり、いろいろな人のお世話になる。試行錯誤を繰り返しながら、アドバイスをもらっては模擬戦を繰り返す。
漫画的な意味でも尺を使って、結果なんとか新技を獲得。
そしていざ本番
実践開始。
シチュエーション的に教わったことを使える場面が来て……そして失敗。
そう、失敗する。
いろいろな人達に教わって、お世話になって、訓練したにも関わらず、その攻撃はあっさりと止められ、あまつさえ倒されてしまう。それもあっさりと。
あんなに頑張ったのに。
むしろチームで一番最初に落ちたのが主人公という体たらく。
あんなに訓練したのに。
むしろ強くなるための努力なんて誰でもやってるみたいな空気で返される。
こういう展開がね、ワールドトリガーらしいというか、好きですね。
普通っぽいっていうか。現実でも覚えたての技って通用しないケースのほうが多いもんね。
覚えたての技=練度が足らない。みたいな。
まあでも少年ジャンプっぽくはないけどね(当時はジャンプで連載されていた)。ナルトが螺旋丸覚えたのにそれが原因でチームが負ける、みたいな展開だもん。
負けた後
その後の主人公の行動が面白い。
次の試合までに自分に合ったスタイル、なによりチームに必要なことを学び、訓練を積み、そしてどういった戦術を確立するのか、そして試合ではどのような動きを見せてくれるのか毎回期待させてくれる。そこもまたこの漫画の魅力。
その結果得る力が相手への嫌がらせ攻撃……もといサポートだったりするんだけど、それはまた別の機会に。
なんにせよパワーより工夫で戦うタイプなので、遺伝や血統、秘められた力が覚醒とかに比べると応援もしたくなるわけです。
主人公の攻撃が決まるとマジで涙腺に来るもんなぁ(スーツ男への追尾弾とか
NARUTOで喩えるとチャクラが少ない主人公みたいな感じかな。というか設定的にも展開的にも今思えば真逆な気がするなぁ。
なんだかんだエリートだったしな、ナルトって。
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