後に綺麗に完結した漫画『シャーマンキング』
- 2021.04.04
- 漫画レビュー
ジャンプで読んでた人は完全版の26、27巻だけでもいいので読めばいいと思う。
ついでに「マンタリテ」を読むのもオススメだ。本編では描かれていない設定、キャラの強さなどファンに一押しの一冊。
シャーマンキングとは
週刊少年ジャンプで1998年31号から2004年40号まで連載されていた作品。
打ち切りにより未完のまま終了したが、後に描き下ろし約380ページが追加された完全版を発売して真の完結を迎える。
作者は武井宏之。※現在では権利は講談社にあります。
レビュー
ゆるりと芯の強い主人公と怖いけどデレたら可愛いヒロインが特徴。
キャラクターにはそれぞれちゃんとしたバックボーンがあるので、そこを意識して読むとより楽しめると思う。
ストーリーはジャンプで連載されていたところで切ると正直酷いなと思う。
しかし完結版を読めば、最後まで読んでよかったなと思えるはず(多分
バトル漫画特有のパワーゲームも少ないので、戦闘シーンも割りと読みやすい。
個人的に大天使のデザインが好き。
完全版
未完からの続きが26、27巻に掲載されている。
十祭司、ハオとの決着など布石は全て回収しているので安心して読める。
ラザホーが素顔も完結版で初めて明かされた。
かわいさにおののけ。
ホロホロの過去なども明らかに。
……結局こいつも結構リア充だったな。
リア充といえば蓮の結婚相手がアイアンメイデンという。
葉を除けば一番のリア充はこいつかもしれん。
公式ガイドブック「マンタリテ」
チープな言い方をするとよくあるガイドブックのパワーアップ版みたいな感じ。
スター・ウォーズ、ファイブスター物語などの設定資料集を想像すると分かり易いかも。
これ読まないとわかんないことも結構ある。
強さの解説もあり、最初から最後まで最強だと思われていたハオなども、実際は違っていたことがこの本を読めば分かる。
まさにファンを満足させるための一冊。
まとめ
イチから読んで欲しいってよりは、ジャンプで連載できなかった部分だけ読んで欲しい。
キャラクターがしっかりしてるし、良いペースで書き上げたんだなと思えるほど質がいい。
ある意味打ち切りで良かったと思う。
あのまま連載が続いていたらダラダラと続いたかもしれないし。
戦闘力が数値化され始めたぐらいで拙い空気にはなったんだけど、巫力と戦闘力は違うということが明確になってバトル漫画としても読みやすくなった。
巫力が高くても使い方がダメなら弱い、みたいな展開があったことがこの作品を面白さのひとつだろう。
全てが戦闘力で決まったらつまんないよねぇ?
「今の時代の流れは止められない。一度滅ぶか、よっぽどの力でくつがえさない限り」
「人はガン細胞に似ている。ガン細胞は食欲旺盛でどんどん周りの細胞を食いつくしては仲間を増やす
そして食いすぎて増えすぎて、やがては自分の住んでるはずの人間もろとも自滅する」
みたいなセリフ回しも結構良かった。世界が変わらなかったのは哀しいけど。
集英社/武井宏之・シャーマンキング完全版01
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>ホロホロの過去なども明らかに。
>……結局こいつも結構リア充だったな。
持ち霊が初恋の女性の生まれ変わり(しかも自分のせいで死んだ)なのをリア充と呼んでいいかは微妙ですけどね
明るい雰囲気だけど、実際はファウストと似たようなもんですし
仲睦まじいと言えば、そうですが
>リア充といえば蓮の結婚相手がアイアンメイデンという。
>葉を除けば一番のリア充はこいつかもしれん。
続編では一番不幸になってますけどね
夫婦揃って、家も過去も重すぎるので、そう簡単にリア充にはなれません
>世界が変わらなかったのは哀しいけど。
まあ、「たった一人の救世主に救われるような世界は、そいつに独裁されてるも同然だ」と魔術士オーフェンでも言ってましたし
新しいシャーマンキングが誕生したから世界は変わって救われました、よりも、世知辛く、それでも希望はあるよ、みたいな方がこの作品に合ってる気がします
そもそも新しいシャーマンキング(ハオ)に、人類を救う気が無いですしね
ハオは性格的な変化があってよかったですね。
人類に対して攻撃的ではないのは救いだったかもしれない。